「運送業」というと一昔前は「キツイ」といったイメージが持たれる仕事でした。ところが近年では運送業を取り巻く環境が大きく変化し、そのイメージも変わろうとしています。とくに「個人事業主」という働き方を選択することで、より時代に合った働き方ができるかもしれません。
1. 運送業の仕事内容
運送業というと、いろいろな物を運ぶ仕事といったぼんやりとしたイメージがあるでしょう。では最初に運送業という仕事の内容を明確にしてみます。
運送業と一括りにしていますが、その内容はさまざま。まずは運送業の仕事にどのようなものなのかみていきましょう。
1-1. 郵便業
郵便物を集めて各地へ配達をする仕事です。また、集めた配達物を区分けするのも仕事のうちのひとつです。
1-2. 貨物輸送
貨物列車や飛行機、船などで荷物を目的地へ配送します。生活用品だけでなく、石油や化学薬品、石炭などを運ぶこともあります。
1-3. トラックによる運送
トラックに荷を積み目的地まで運転し荷物を届ける業務です。
以上のように運送業にはいろいろありますが、なかでも私たちの生活と密接な関係がある「トラックによる運送業」に注目していきます。
2. トラック運送業の働き方
トラック運送業は近年、需要が大きく増しています。それは通信販売の一般化や宅配需要の増大などによるものです。
トラックによる運送業の働き方は、大きく2つに分けられます。それは「会社に雇われて働く」というものと「個人事業主として働く」というものです。この2つで選択する人が増えているのが、個人事業主として運送業を行うものです。自由な働き方ができるとして選択する人が増えていますが、デメリットがあることも忘れてはなりません。
では、個人事業主として運送業を行うメリット・デメリットをみていきます。
3. 運送業を個人事業主として始めるメリット
最初にメリットからみていきます。
3-1. 基本的な働き方を自分で決められる
会社に雇われると、どうしても会社で定められた働き方をしなければなりません。その点、個人事業主だと、働く環境を自分の意思で決められます。自分のペースで働いても、好きな時間だけ働いてもOK。病気になった時に無理して働く必要もありません。そんな自由な働き方に憧れる人が多いのが、個人事業主を選択する人が増えている大きな理由です。
3-2. 人間関係の悩みを抱えることがない
雇われて働く場合、運送業に関わらず悩みのタネとなるのが、人間関係です。そんな人間関係で悩む必要がなくなるのも、個人事業主が選ばれている理由です。
3-3. 働いた分だけしっかりと稼げる
働けば働いただけ稼げるのも個人事業主ならではのメリットです。近年運送業の需要が増しているため、経験をつめば、大きく稼ぐことも可能です。
4. デメリットは?
次にデメリットをみていきます
4-1. 税金や保険料が高くなる
これは運送業に関わりませんが、税金や保険料の支払額が増えます。雇われている場合、会社側が一部を払っているからです。
4-2. 各種経費も自分持ち
雇われていれば会社が払ってくれる経費も、個人事業主の場合、自分持ちです。経費として必要なのは運送業には欠かせないガソリン代をはじめ、車の整備費や車検代、駐車場代、各種保険代などがあります。確定申告時に必要経費になるとはいえ、自分で払うための準備が必要です。
4-3. 会計業務を自分で行わなければならない
経費の計算や確定申告といった会計業務も自分で行わなければなりません。不備や漏れがあると税務調査が入る可能性もあります。
4-4. 働けないと収入がなくなる
働いただけ稼げる個人事業主ですが、逆の言い方をすれば、働けなくなれば収入が途絶えてしまいます。もしも働けないほどの大病を患わったら、仕事による収入はゼロとなるのです。
4-5. クレーム対応を自分で行わなければならない
もしクレームが出たら、その対応もすべて自分で行わなければならないのが個人事業主です。万が一クレーム対応がまずいと、すべて自分にはね返ってきます。
5. 個人事業主のトラックドライバーにとって大切なこと
個人事業主が運送業を行ううえではメリットもありますがデメリットも多くあることが分かりました。そんなデメリット面をできるだけ解消するためには、できるだけ収入を増やし部下を雇い育てることが必要です。そのために大切なのは、「安定して仕事を獲得すること」です。
ではどのようにすれば運送業で個人事業主の人が安定して仕事を獲得できるのでしょうか?
6. 運送業の個人事業主が、安定して仕事を獲得するには?
その方法には大きく分けて2つあります。
6-1. 大手の運送会社の下請けになる
もっとも安定して仕事をもらえるのが、「大手の運送会社と下請けの契約を結ぶ」ものです。下請け契約を結べば、大手ならではの仕事をたくさん回してもらえるでしょう。
ただし、下請け契約を結んでもらうためには、自分から大手の会社に営業をかける必要があります。担当者と会ってもらったり、名刺を渡したりして顔を知ってもらう「営業活動」を積極的に行いましょう。
6-2. フランチャイズ契約を結ぶ
もう一つの方法は「フランチャイズ契約を結ぶ」ものです。フランチャイズ契約を結ぶことができれば、本部から仕事を回してもらえます。それが安定した収入へと繋がるのです。
ただし、フランチャイズ契約を結ぶにあたっては細かな契約を交わす必要があります。その際には細かな条項まで確認してから契約するようにしましょう。
7. まとめ
運送業と言ってもその仕事内容はさまざまです。飛行機や船を使用した貨物輸送、郵便配達などもありますが、近年の通信販売の発達により需要が増しているのが、トラックによる運送業です。
運送業は雇われて行うものと個人事業主として行うというものの二種類に分かれます。中でも注目を浴びているのが、自由な働き方が可能な個人事業主です。
個人事業主の運送業は働き方の柔軟性以外にも、人間関係の悩みがないことや、働いただけ稼げるといったメリットがあります。しかし各種経費が自分持ちだったり、税金や保険が高くなったりするというデメリットがあることも忘れないようにしましょう。
デメリットを解消するためには安定して仕事を獲得することが大切です。そのためには大手運送会社の下請けになったり大手とフランチャイズ契約を結んだりする必要があることも押さえましょう。
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